世界の大国アメリカ。 その始まりは小さな村々でした。 東海岸の北部、 ニューイングランド。 いまから四百年近く前、 ヨーロッパからはるばる大西洋を越えてきた移民たちが、 この地方に次々と村をつくって行きました。 プリマス。 ボストン。 コンコード。 ニューポート。 ニューヘイブン。 建国の舞台となったニューイングランドに、 いまのアメリカを形作った、 源流を訪ねていきます。
ニューヨーク。 この世界の都は、 希望と失望が交錯する限りない夢の舞台となってきました。 数知れぬ移民たちが目指したエリス島。 華麗なる摩天楼の街マンハッタン。 世界のマネーを動かすウォール街。 大都会ニューヨークを離れ、 野球発祥の地クーパーズタウン。 心躍るナイアガラの滝を訪ねます。
アメリカは、 どのようにして大国となったのでしょう。 その答えを知る鍵が、 ペンシルバニア州・バージニア州と、 首都ワシントンにあります。 国づくりの高い理想が生まれたフィラデルフィアとゲティスバーグ。 強い国をつくった鉄の街ピッツバーグ。 世界を動かす首都ワシントン。 国を支えた人々の聖地アーリントン。 知の殿堂スミソニアン博物館。 建国の父たちの眠るマウントバーノンとモンティチェロ。 大国の礎が築かれた地を訪ねます。
アメリカ大陸の深い懐、 南部。 独自の社会と伝統を持つ南部は、 激動の歴史を経てきました。 南部の古い面影を残す古都チャールストン。 映画「風と共に去りぬ」の舞台アトランタ。 黒人解放運動に火を点けた小さな町モントゴメリー。 ヘレン・ケラーが三重苦を乗り越えたタスカンビア。 聖書とともに生きる町シャーロット。 伝統と変革の間(はざま)で、 懸命に生きた人々のふるさとを訪ねます。
アメリカ人は新たなフロンティアを求めて、 遙かな空と海にも挑戦してきました。 ライト兄弟が人類初の飛行機を生んだキル・デビル・ヒルズ。 宇宙へと人類を送り出したケープ・カナベラル。 悠久の時が流れる大湿原・エバーグレイズ。 文豪・ヘミングウェイが愛したキーウェスト。 カリブ海に浮かぶアメリカ、プエルト・リコ。 フロリダ半島を中心に、 挑戦の大きな舞台となった空間を巡ります。
アメリカの心臓部を流れるミシシッピ河。 日本列島が九つも入る広大な流域が広がります。 川岸の街は、 アメリカを代表する文化を生み出してきました。 ジャズの街ニューオーリンズ。 ロックンロール誕生の立役者プレスリーの街メンフィス。 カントリー音楽の都ナッシュビル。 トム・ソーヤーの物語を生んだハンニバル。 ブルースを発展させたシカゴ。 世界に愛されるアメリカの音楽と文学の故郷をミシシッピに訪ねます。
五大湖からロッキー山脈にまで広がる大平原。 かつて開拓民が辿ったように、 果てしない平原を西へと走ります。 自動車という夢の乗り物が生まれたデトロイト。 ハーレー・ダビッドソン発祥の地ミルウォーキー。 「大草原の小さな家」の舞台となったデスメット。 アメリカ先住民の聖地ブラック・ヒルズ。 ロッキーのふもとに広がる大自然、 イエローストーン。 地平線の彼方に夢を追った人々の物語を辿ります。
「アメリカの中の独立国」とも言われるテキサス。 なぜそう呼ばれるのでしょうか。 テキサス独立のために命を賭けた英雄たちの砦アラモ。 カウボーイ文化が今に生きるダラス。 石油王国の都ヒューストン。 アメリカ最大規模の牧場キングランチ。 国境を越えて生きる人々の町エル・パソ。 保守的で素朴な「テキサス魂」が、 いまに生きる大地を巡ります。
西部劇の舞台として親しまれてきた大西部。 大いなる荒野に、 どんな営みが繰り広げられてきたのでしょうか。 アメリカを代表する風景となったモニュメント・バレー。 地球の歴史が刻まれたグランド・キャニオン。 砂漠に人間の欲望が造り上げた不夜城ラスベガス。 原子爆弾の閃光が初めて空を貫いたトリニティ・サイト。 大地と一体となった建築芸術の町サンタ・フェ。 荒々しいフロンティアの原風景を訪ねます。
フロンティアを求めたアメリカ人たちは太平洋に達します。 そこに新たな文化を創り上げてきました。 映画界の改革者たちがつくった銀幕の都ハリウッド。 1960年代、 若者の反乱が始まった地サンフランシスコ。カリフォルニア・ワインを育て上げたナパとソノマ。 アメリカを代表する企業ボーイングとマイクロソフトを生んだシアトル。 最後のフロンティア、 アラスカのフェアバンクス。 時代と世代を超えて挑戦するアメリカの姿を追います。